「食物繊維は便通のため」だけじゃない。“全身の免疫”を支える要!
🥦 食物繊維とは?
食物繊維は「体の中で消化・吸収されにくい炭水化物」です。
主に植物に含まれ、腸の働きを整える大切な栄養素です。以前は「役に立たない成分」と考えられていましたが、今では健康に欠かせないものとされています。
食物繊維は腸内細菌のエサとなり、腸内環境を良くします。
これにより、免疫機能や炎症の抑制にも関係していると考えられています。
🍞 食物繊維の種類
食物繊維には水溶性食物繊維、不溶性食物繊維の分類が主流でしたが、現在では「発酵性」の重要さが注目されています。
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高発酵性食物繊維
→ 例:ペクチン、グルコマンナン、イヌリンなど
→短鎖脂肪酸などの代謝物により制御性T細胞を誘導し全身の免疫・アレルギーの制御を行っています。
→ 血糖値やコレステロールを下げ、糖尿病や動脈硬化の予防に役立ちます。
アレルギー性疾患の予防・軽減に役立ちます。 -
低発酵性食物繊維
→ 例:セルロース、リグニンなど
→ 便の量を増やし、腸の動きをよくして便秘を防ぎます。
❤️ 食物繊維の健康効果
多くの研究で、食物繊維の摂取量が多い人は以下の病気のリスクが低いことがわかっています。
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アレルギー疾患
- 心筋梗塞や脳卒中などの循環器疾患
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糖尿病や肥満
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大腸がん
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高血圧や脂質異常症
- インフルエンザなどの感染症疾患
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死亡率全体の低下
🍚 どのくらい摂ればいいの?
WHOや日本の「食事摂取基準」では、
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1日あたり25g以上(できれば30g前後)
を目標としています。
しかし実際の日本人の平均摂取量は、成人男性で約20g、女性で約18gほどで、やや不足気味です。
🥕 食物繊維を多く含む食品
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野菜(ごぼう、にんじん、キャベツなど)
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きのこ類
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海藻(わかめ、ひじき)
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豆類(大豆、あずき、レンズ豆)
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穀物(玄米、オートミール、全粒粉パン)
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果物(りんご、バナナ、キウイなど)
💡 まとめ
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食物繊維は便通改善だけでなく、生活習慣病やがん、アレルギー疾患の予防にも重要。
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腸内環境を整え、全身の健康維持に貢献する。
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毎日の食事で野菜・豆・海藻・穀物などをバランスよく食べることが大切。
