お菓子はどうして体に悪いの?トランス脂肪酸について
これを見ている方の2人に1人は花粉症などのアレルギー性鼻炎など持っていると思われます。そんなあなたがアレルギー性鼻炎になった原因は昔食べたお菓子に原因があるといっても過言ではありません。
では何故お菓子が体に悪いのでしょうか?それは、お菓子に含まれる「トランス脂肪酸」が体に悪影響を及ぼしているのです。
そもそも「トランス脂肪酸」とは何なのでしょうか?
🧈 トランス脂肪酸ってなに?
トランス脂肪酸(とらんすしぼうさん)とは、油(あぶら)の中にある「悪いあぶら」のひとつです。
油を人工的に加工するときにできる特殊な脂で、パンやクッキーをサクッとさせたり、食品を長持ちさせたりするために使われます。
🍩 どんな食べものに入っているの?
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マーガリン
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クッキーやドーナツ、ケーキ
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ポテトやからあげなどの揚げ物
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ファストフードのハンバーガーなど
こういった加工食品や油で揚げたものに多く入っています。
🧬 体の中でどうなるの?
トランス脂肪酸をたくさん食べると、
- 「腸」の中の良い菌が減って、悪い菌が増える
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血の流れを悪くして「心臓」に負担をかける
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「悪玉コレステロール」が増えて、「善玉コレステロール」が減る
といったことが起こります。
トランス脂肪酸(trans fatty acids)は、腸内環境に明確な悪影響を及ぼすことが、近年の研究で次第に明らかになってきています。以下に、そのメカニズムと影響を整理します。
🧬 腸内細菌叢への直接的な悪影響
① 善玉菌が減る
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ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が減少します。
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腸の中で「短鎖脂肪酸(酢酸・プロピオン酸・酪酸など)」を作る酪酸産生菌も減ってしまいます。
これらの菌は、腸の中を弱酸性に保ち有害な菌の増殖を抑える働きをしています。
つまり、善玉菌が減ると、腸が悪玉菌に占領されやすくなるのです。
② 腸のバリア機能が弱まる
酪酸は腸の細胞のエネルギー源です。
この酪酸が減ると、腸の細胞のつなぎ目がゆるみ、「腸の壁にすき間(リーキーガット)」ができやすくなります。
その結果、
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食べ物のカスや細菌の一部が血液に入りこむ
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体がそれを「異物」として攻撃する
といった反応が起こり、慢性的な炎症が全身で進みやすくなります。
③ 全身への影響
トランス脂肪酸の摂りすぎは、腸の炎症だけでなく、
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動脈硬化や心臓病のリスク上昇
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糖尿病・肥満の悪化
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アレルギーや自己免疫疾患の誘発
などにも関係していると考えられています。
これは「腸の健康」が全身の健康とつながっていることを示す一例です。
🌱 腸を守るためのポイント
| 良い油 | 控えたい油 |
|---|---|
| オリーブオイル、えごま油、亜麻仁油、青魚の脂(DHA・EPA) | トランス脂肪酸(マーガリン、ショートニング、加工油脂) |
さらに、
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野菜・海藻・きのこ・豆類などの食物繊維を毎食とる
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納豆やヨーグルトなどの発酵食品をとる
ことで、善玉菌を増やし、短鎖脂肪酸が作られやすい環境を整えられます。できるだけ自然な油と食物繊維を意識し、腸をいたわる食生活を心がけることが大切です。
